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1
:名も無き被検体774号+:2013/03/19(火) 21:18:40.72 ID:veZIivoe0
もう三年前の話なんだがな6:名も無き被検体774号+:2013/03/19(火) 21:22:14.85 ID:veZIivoe0
家出した理由はそれなりに家庭の事情だった 
両親不仲で毎日喧嘩してて嫌になって家飛び出した 
十五歳だった 

親の財布から抜いた一万円で全く知らない街に行った 
自分の財布ぐらいしか持ってなかった 
携帯は電話鳴ると鬱陶しいからおいてきた 


夜の十時過ぎに電車降りた 
それなりに都会だった 
とりあえずどうしようと駅前の広場にあるベンチに座って考えてた 


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10:名も無き被検体774号+:2013/03/19(火) 21:24:34.85 ID:veZIivoe0
家出した高揚感が次第に収まっていった 
だんだん都会が恐く思えてくる 
まあガキだったし 

歳上の男や女が凄く恐く思えた 
だいそれたことをしてしまったんだと思って悲しくなった 
半泣きだった 

俯いてると声をかけられた 

「なにしとん?」 

顔をあげるとにやにやと笑う三人がいた 
歳上の男と男と女だった 

凄く不快な笑みだった 

玩具を見つけた、みたいな 

15:名も無き被検体774号+:2013/03/19(火) 21:27:38.40 ID:veZIivoe0
逃げ出したくて仕方ないのに体が動かない 
蛇に睨まれたカエルみたいな? 

「なあなにしとん?」 

目をまた伏せて震えた 
今から殺されるんだぐらいの勢いで恐かった 

「大丈夫やって、なんも恐いことせんから」 

悪役の台詞だと思った 
けど今にして考えれば悪役じゃなくてもいいそうな台詞だ 

とにかく当時の俺には恐怖に拍車がかかった 

また震えた 

ごめんなさい、と呟いた 

「つまんね」 

開放されると思った 

「お金ある?」 



20:名も無き被検体774号+:2013/03/19(火) 21:30:42.67 ID:veZIivoe0
すぐにこれがカツアゲだとわかった 
産まれて初めての経験だ 
恐い恐い恐いって 

あの時の俺はとにかく臆病だった 

財布には親から抜いた一万円(電車代でちょっと減ってる)と 
自分のお小遣い数千円があった 

けどこれを失くしたらもうどうしようもなくなる 

金がなくても警察に行けば帰れるとか、当時の俺は思いつかなかった 
だからそのままホームレスになって死ぬんだと思った 

ないです、と答えた 

「嘘はあかんて。な? 財布だせや」 

駅前の広場は他にもたくさん人がいたけど 
誰も助けてくれる人はいなかった 

ドラマじゃよく聞く光景だ 
誰も助けてくれない 

でもそれは本当なんだな、と思った 

「なあ?」 

男が俺の頭を鷲掴みにする 



24:名も無き被検体774号+:2013/03/19(火) 21:33:58.03 ID:veZIivoe0
言っておくがこの三人はただの不良だ 
けどまあ、この三人のお陰で俺はお姉さんに拾ってもらえた 

「なにしとん?」 

それが初めて聞いたお姉さんの声だった 
といっても 

俺は向こうの仲間が増えたと思ってまたびくついた 
けど三人の対応は違った 

「なんやねんお前」 

「いやいや、自分らなにしとん? そんなガキ相手にして楽しいん?」 

「黙っとれや。痛い目見たなかったらどっかいかんかい」 

「流石にガキ相手に遊んどるのは見過ごせんわ。ださ」 

「あ?」 

まあ、会話はおおよそだから。 
でもこんな感じだったと思う。 



29:名も無き被検体774号+:2013/03/19(火) 21:37:34.46 ID:veZIivoe0
恐くてってどんだけ言うんだって話だけどやっぱり恐くて上が向けず 
お姉さんがどんな人かもわからなかった 

「調子のっとるな、しばいたろ」 

三人組の女の声だ 
他の二人も賛同したのか視線はそっちに向いた気がした 
少なくとも俺の頭を掴んだ手ははなされた 

「ちょっとそこの裏路地こいや」 

とか、そんな風なことを言おうとしてたんだと思う 
けど、それは途中で終わった 

「うそやん」 

妙に驚いてた気がする 
声色だけでそう思ったんだけど 

「シャレにならんわ。ほな」 

関西弁の人ってほんとにほなって言うんだ 
とか調子の外れたことを思った 

それから暫くして 
俺の肩に手が置かれた 

びくっと震える 

たっぷりの沈黙の後 

「なにしとん?」 

33:名も無き被検体774号+:2013/03/19(火) 21:41:20.52 ID:veZIivoe0
さっきまでの三人組みたいな声じゃなくて 
ちょっと優しい雰囲気があった 
おそるおそる顔をあげると 
綺麗なお姉さんがそこにいた 

髪は長くて 
真っ赤だった 

化粧もしてて 
大人のお姉さんだと思ったけど 
今にして考えてみればあれは多分、V系だったんだろう 

なんにせよ綺麗だった 

同級生の女子なんてちっさく見えるぐらい綺麗だった 

「ありがとうございます」 

と、つっかえながらもなんとか言えた 

「んなもんええけど、自分アホやろ? ガキがこんな時間うろついとったらアホに絡まれんで」 

家出したと言ったら怒られると思って下を向いた 
お姉さんは大きな溜息を吐いた 

「めんど、訳ありかいや」 

やけに言葉が汚いお姉さんだと思った 



34:名も無き被検体774号+:2013/03/19(火) 21:43:26.51 ID:veZIivoe0
お姉さんスペック 

身長170越(自称) 
外だと厚底履いてるから175は越えてる 

スレンダー 
Dカップ 
赤髪ロング 
耳にピアスごじゃらら 
関西人っぽい 
年齢不明(見た目18~21) 

綺麗だと思う 



39:名も無き被検体774号+:2013/03/19(火) 21:47:54.73 ID:veZIivoe0
暫く沈黙が続いた 
というかお姉さんタバコ吸ってるみたいだった 
タバコの匂いがやたら甘かった 

「ああ……腹減った」 

お姉さんが言う 
言われてみれば俺も腹が減っていた 

家出してかれこれ五時間 
電車の中でポッキー食べたくらいだった 

「ファミレス行こか」 

「?」 

「ファミレス。ほら、行くで」 


近くのファミレスに行く 
着いて適当に注文する 

お姉さんは凄く目立つ 
赤髪、ロング、黒服、ピアス 

綺麗だし、目立つ 

「自分なんも喋らんな。病気なん?」 

「ちが、ちがいます」 

「ああ、あれ? 恐い? そやな、よく言われるんよ、恐いって」 

「い、いや」 

なんて言おうとして否定したのかは知らんが、まあだれでもそう反応するだろ? 



48:名も無き被検体774号+:2013/03/19(火) 21:51:00.15 ID:veZIivoe0
俺はハンバーグ 
お姉さんは野菜盛り合わせ 

「んで、なんで家出したん?」 

驚きすぎてむせた 
なんでわかるんだこの人は、超能力者か 
とか考えたかは知らんが驚いた 

でも今にして考えれば解ることかもしれん 

夜の十時すぎに家に帰らない子供 
思いつくのは塾帰りで家に帰りたくないか 
夜遊びするガキか 
家出か 

なのにその時の俺は塾に行くような鞄持ってなかったし 
遊んでそうなガキに見えなかったろうから 
家出 

カマかけてきたんだろう 

でも当時の俺はただただ 
大人のお姉さんすげーって思うだけだった 



51:名も無き被検体774号+:2013/03/19(火) 21:55:13.04 ID:veZIivoe0
「家が……色々」 

「ふうん、そっか」 

「まあその歳やといろいろあるわな」 

「で、どないするん? いつかえるん?」 

「……帰りたくないです」 

「そりゃ無理やろ。仕事もないし、ってか仕事できる歳なん?」 

「15です」 

「ギリやな。家もないし金もないやろ?」 

「……」 

それでも帰りたくなかった 
俺にとってあの当時の家はかなり地獄だった 
まあ、もっと酷い家庭はあると今ならわかるけど 

「一週間もしたら帰りや」 

「……はい」 

「ほんじゃ、飯食ったら行こか」 

「?」 

「うち、ヒト部屋空いとるから」 

こんな経緯で俺はお姉さんに拾われた 



57:名も無き被検体774号+:2013/03/19(火) 22:00:16.89 ID:veZIivoe0
お姉さんの家は都会の駅から四つ 
閑散とした住宅街だった 

見た目とは裏腹な場所に住んでるなと思ったけど 
住んでるのは高層マンションの最上階だった 

お金持ちなんだと思った 

「片付けてないけどまあ歩けるから」 

「おじゃまします」 

玄関入ると左手に一部屋 
右手にトイレ、浴室 
奥にリビング 
リビングの隣に一部屋 

「ここ、物置みたいなもんやから使って」 

俺は玄関入って左手の部屋に案内された 
ほんとに物置だった 

「衝動買いしてまうんよね、はは」 

お姉さんが照れくさそうに笑う 
知れば知るほど見た目とのギャップに困惑した 

でもそのギャップに惹かれた 



67:名も無き被検体774号+:2013/03/19(火) 22:05:25.52 ID:veZIivoe0
「とりあえず風呂でも入ってきたら?」 

「はい」 

初めて女の人の部屋に泊まるわけだけど 
だからどうだって緊張感はなかった 
ガキだったから 

そりゃアダルティーな本も読んだことあったけど 
そんな展開になるわけないって思ってたし 

シャワーを浴びて体を拭く 

「洗濯機の上にパジャマと下着出しとるから」 

見るとそれは両方とも男物だった 
なんで男物があるんだろうと考える 

以前同棲してたから? 
ありうる 
だから一部屋余ってるんだと思った 

こんな綺麗なお姉さんだ、彼氏がいない方がおかしい 


下着とパジャマを着てリビングに行く 

「サイズちょうどええみたいやな、よかったよかった」 

「やっぱうちとおんなじくらいやねんな」 

「……?」 

「それ両方うちのやねん。男もんの方が楽でな」 

途端に俺は恥ずかしくなった 
いつもお姉さんが着ているものを着てるのだ 


下着も 



74:名も無き被検体774号+:2013/03/19(火) 22:08:09.99 ID:veZIivoe0
不覚にもおっきした 
いや不覚も糞もないか 
ガキだし 

でもそれはバレないようになんとか頑張った 
中腰で 


「ん? んん? なーんや、お姉さんの色気にあてられてもたん?」 

「ははっ、若いなあ」 

速攻でバレた 
恥ずかしさが一気にヒートする 

「ええよ気にせんで、なんし男の子やねんから。ほら、そこ座り。コーヒー……は飲めんか」 

「飲めます」 

「おお、君飲む口か」 

嘘だ、コーヒーなんて飲めない 
苦い 

でも子供扱いされたくなかった 



77:名も無き被検体774号+:2013/03/19(火) 22:09:25.43 ID:BLlXNGmZ0
お姉さん男物のパンツ履いてるのか…? 



90:名も無き被検体774号+:2013/03/19(火) 22:16:27.32 ID:veZIivoe0
>>77 
ボクサーパンツな 
最近では女物のボクサーパンツとかあるらしいぞ 


お姉さんに一番気になっていたことを聞く 

「どうして、その、泊めてくれるんですか?」 

「そりゃもちろん」 

なんだそんなことかと言わんばかりに 
お姉さんは興味がなさそうに携帯に視線を戻して 

「暇潰し」 

「暇潰し、ですか」 

「うん」 

「そうですか」 

「なんやとおもったん?」 

「……?」 

「お姉さんが君に惚れたとでも思った?」 

「いえ」 

「そこは嘘でも頷いたらいいボケになんねんけど、ってあ、君こっちの子ちゃうんよな」 

「はい」 

「ほんじゃせっかくやねんから関西のボケとツッコミを勉強して帰りや」 

「はあ」 

「そしたら家のことも大概どうでもよくなるわ」 


それは嘘だと流石に思った 



80:名も無き被検体774号+:2013/03/19(火) 22:12:12.27 ID:veZIivoe0
コーヒー 
目の前にブラックな飲料が差し出される 

「砂糖は?」 

首を横に振った 
湯気だつコップを持つ 
覚悟を決めて口につける 

うげえ 

「はっはっは! 梅干食っとうみたいなっとうやん!」 

お姉さん爆笑 
俺は俯く 

「無理せんでええて。ミルクと砂糖持って来たるから」 

「うちも自分ぐらいん時コーヒーなんて飲めんかったし」 

その言葉で救われた気がする 
お姉さんも子供の時があったんだな、なんて 
当たり前なんだけど 


「あの」 

「ん?」 

お姉さんは頬杖をついて携帯をいじっていた 
話しかけると綺麗な目を俺に向ける 

まっすぐに向ける 
心が囚われる 

「どないしたん?」 

「あ、えと」 



97:名も無き被検体774号+:2013/03/19(火) 22:20:15.93 ID:veZIivoe0
俺自身口下手な方だし 
お姉さんは自分の世界作ってるような人だし 
特に会話は続かなかった 

お姉さんの部屋から流れる音楽 
フィーリング音楽? 
が心地よくて 
時間が過ぎるのを苦もなく感じられた 


「そろそろ寝るわ」 

「はい」 

「明日はうち夜から仕事やから」 

「はい」 

「夜からの仕事、ついてこれるように調節してな」 

「……はい?」 

「やから仕事やって。自分、もしかしてタダで泊めてもらえるおもたん?」 

「いや、そんなことは、ってかその僕、大丈夫なんですか?」 

「平気平気。うちの店やから」 


お姉さんは自分の店も持っていた 
先に言っておくとそれはBARなわけだけど 
やっぱりお姉さんかっけーってなった 


まさかあんな格好させられるとは思わなかったけど 



101:名も無き被検体774号+:2013/03/19(火) 22:24:17.44 ID:veZIivoe0
夜から仕事で起きるのが夕方だったから 
俺は結局朝まで起きてた 
それ事態は物置にある本棚に並べられた本を読んでれば問題なかった 

夕方に起きる 
リビングに行くと机の上に弁当があった 
メモで食べるようにと書かれている 
そして五時に起こすようにと書かれている 

お姉さんは寝ていた 

まだ四時すぎだったので先に弁当を食べた 
食べ終わってお姉さんの部屋の扉を開ける 

やけにいい匂いがした 
凄く緊張した 

手に汗がにじむ 

「おねーさーん」 

扉から声をかけるもお姉さんは起きない 
意を決して中に入る 
ベッドの上ですやすやと寝息を立てるお姉さんがいた 

「お姉さん、おきてください」 

お姉さんは起きない 
薄暗い部屋で目を細めてお姉さんの寝顔を覗く 

起きてる時に比べればブサイクだった 
化粧をしてなくてブサイクとかじゃなくて 
枕で顔が潰れててブサイクだった 
でもどこか愛嬌があって 

いうなればぶちゃいくだった 



102:名も無き被検体774号+:2013/03/19(火) 22:28:27.20 ID:veZIivoe0
間近で見てると胸が高鳴った 
今ならなにをしてもいいんじゃないか、なんて思い始める 
そんなわけないのに 

そんなわけがないのに手が伸びる 

ゆっくり 
静かに 

鼓動がどんどん大きくなる 
あわや心臓が口から飛び出しそうになる 

やめておけ、と誰かが言うが 
やっちまえ、と誰かが言う 




俺はお姉さんの頭に手を置いた 

見た目より痛んでない髪に手を通す 

撫でる 

「ふにゅ」 

それは形容しがたい寝声だった 
ってか多分これは美化されててふにゅなんだろうけど 
なんだろう 

文字にできない可愛らしい言葉ってあるだろ? 
お姉さんはそんな声を出した 


優しく 
愛でるように撫でた 

お姉さん、可愛いな 

とか思いながら撫でた 


だから気づかなかった 
お姉さん、もうとっくに起きていた 



109:名も無き被検体774号+:2013/03/19(火) 22:32:02.62 ID:veZIivoe0
「なにしてんの?」 

怒っている風ではなく 
優しい寝起きのぼやけた声色だった 

「す、すみませんっ」 

逃げ出そうとした 

「ええよ」 

「撫でててええよ。気持ちいいから」 

了解を得たので再び座り込んでお姉さんの頭を撫でる 

「うん、君撫でるの上手いな」 

「今日はうちが寝る時撫でててもらおかな」 

「はい」 

十五分くらいか 
お姉さんの頭を撫で続けた 

お姉さんは心地よさそうにしていた 
俺もなんだかとても心地よかった 

「さて、支度しよか」 

それの終わりがきたのはやっぱり少しだけ残念だった 



119:名も無き被検体774号+:2013/03/19(火) 22:35:50.22 ID:veZIivoe0
「……なにしてるんですか?」 

「ちょ、動かんといて」 

「いやほんと、なにしてるんですか?」 

「やから動かんといて」 

「……はい」 

俺は化粧をされていた 

「んー、まあこんなもんか」 

「なんで化粧されたんでしょう」 

「化粧するとな、年齢がわからんくなるんよ」 

「ほら、それに君うっすい顔してるし。めっちゃ化粧映えするわー」 

「はあ」 

「んで、そやなーふふふーん」 

「楽しそうですね」 

「あんまないからなーこんな機会」 

「あ、これでええな」 

「……冗談ですよね」 

「冗談なわけないやん。その顔で男もんの服着る気?」 

「その顔ってか俺は男です」 

「どこがあ。鏡みてみ?」 

そこにはとても可愛らしい女の子がいました 
なんて流石に言いすぎだが 

確かに女の子がいた 

化粧こええ 

「君若いし、女装すんなら今のうちやって」 

「……」 

俺はいろいろと諦めた 



123:名も無き被検体774号+:2013/03/19(火) 22:39:05.53 ID:veZIivoe0
可愛らしい化粧をされて 
可愛らしいスカートはかされて 
可愛らしい服を着せられて 
タイツもはかされて 
俺なにやってんだろう 

もちろんヅラも被されて 


お姉さんの店はあの都会の駅だ 
電車にも乗った 

派手な二人組だった 

「お姉さん、流石にこれは」 

「喋らんかったらバレんから大丈夫やって」 

俺は喋れなくなった 


BARにつく 
普通のBARだった 
普通の、といってもなにが普通かわからんが 
イメージ通りのBARだった 

要はちょっと暗くてお洒落 

小さな店だった 

カウンターが七席にテーブルが一席 

「なにしたらいいですか?」 

「とりあえずトイレ掃除から。あ、上着は脱いでな」 

ってなわけで俺は店の掃除を始めた 



127:名も無き被検体774号+:2013/03/19(火) 22:45:42.72 ID:veZIivoe0
トイレ掃除 
床の掃き掃除 
テーブル拭き掃除 
グラス磨き 

「お客さんが来たらこれ二つずつ乗っけて出すんよ」 

とそれはチョコとかのお菓子 

「あとはそやな。これが~」 

冷蔵庫の中のメニューを三つ教えてもらう 
(お皿に盛り付けて出すだけ) 

「んでお客さんが帰ったらグラス回収やらしてテーブル拭いてな」 

「は、はい」 

「今日はそんな客多くないから緊張せずに慌てずに、やで」 

「頑張ります」 

「まあ自分の一番の役目はそんなんとちゃうけど」 

お姉さんが悪い笑みを浮かべた気がした 
その意味は後に知ることとなる 


開店から三十分、二人組の女性が来る 

「おねーさんこんちゃーってなにこのこ! ちょーかわいいやん!」 
「おねーさんどこで誘拐してきたん!?」 

「誘拐なんかせんでもほいほいついてきまうんよね」 

「あかんで、あのお姉さんについていったら食われてまうでー」 

「いや、あの、そんな……これ、どうぞ」 
言われてた通りお菓子を出す。 
女性二人は目を丸くしていた 

「……男の子やん! うわあうわあうわあああああ!」 

二人の女性のテンションが上がる。 



131:名も無き被検体774号+:2013/03/19(火) 22:49:58.71 ID:veZIivoe0
その後は落ち着いた女性客とお姉さんやらが話して 
その日は計七組のお客さんが来た 

入れ替わりがあったから満員にはならなかったけど 


「はい、お疲れ」 

お姉さんがジュースを出してくれる 
なんだかんだで疲れた 
主に精神的に 

「いやー大盛況やったね、君」 

「……はあ」 

俺はようするにマスコットキャラクター代わりだった。 
来る客来る客珍しいものを見る風に 
ってか本当に珍しいんだろうけど 
わいのわいのと騒ぐ 

「あの」 

「ん?」 

「真っ青な髪の男性客の人、今度ホテル行こうとか言ってましたけど、冗談ですよね」 

「ああ、あれな」 

「ほんまにホテル付いてってくれたらラッキーってなぐらいちゃう?」 

世間は広い 
俺は色んな意味でそう思った 



133:名も無き被検体774号+:2013/03/19(火) 22:53:19.86 ID:veZIivoe0
閉店作業をして家に帰る 
もう朝だ 

家に着くなりお姉さんはお風呂に直行した 

「一緒に入るか?」 

とか言われたけど盛大に断った 
恥ずかしくて無理 

お風呂から出てきたお姉さんは凄くラフだった 

どっからどう見てもノーブラで 
薄いパジャマを着ていた 
前のボタンを途中までしか締めてなくて 
胸元が思いっきり露出している 

「熱いわー」 

思いっきりみえてるうう
目を逸した 

「ああ、そや、化粧落としたるわなー」 

この間、服もどうすればいいのかわからないので 
俺はずっと女の子である 



142:名も無き被検体774号+:2013/03/19(火) 22:59:34.05 ID:veZIivoe0
化粧を落とすためにお姉さんは凄く近くに寄ってきた 
勘弁してください 

「玉の肌が傷んでまうからなー」 

優しく化粧を落とすお姉さん 
乳首が見せそうで見えない角度 

胸の横っかわはずっと見えてて 
俺はそれに釘付けだった 

息子も釘付けだった 

「よし、顔洗ってき。そのまま風呂入ってき」 

「はい」 

急いで俺は浴室に直行した 
もう性欲が限界だ 

やばい、本当にやばい 

そりゃしたさ 
うん、そりゃするさ 
だってガキだもん 猿だもん 

そんなわけですっきりした俺は風呂から出て 
またお姉さん下着パジャマに身を包む 

コンビニ弁当を食べて 
またコーヒーを頼んだ 

「飲めんやろ?」 

「飲めます」 

「はいはい」 

出されたコーヒーにやっぱり梅干の顔をした 

「はははっ、懲りんなあ」 

暫く時間が流れて 

「はあ、そろそろ寝よか」 

「おやすみなさい」 

「なに言うとん。一緒に寝るんやろ?」 

目が点になった 



148:名も無き被検体774号+:2013/03/19(火) 23:03:43.62 ID:veZIivoe0
なにを言ってるんだろうと思った 
そんな約束はしていない 

「なに驚いとん。髪撫でてくれるって言うたやん」 

あれってそういう意味だったのか 

「丹精込めて撫でてやー」 

丹精込めて撫でるってなんだろう 

「ほら、寝るで。明日も仕事やねんし」 

小さく頷く 


お姉さんの部屋に入る 
あの落ち着くBGMが流れてた 

「奥はうちやから」 

「はあ」 

ベッドに誘われて入り込む 
お姉さんの匂いがした 
もうそれだけで眠れそうだった 

「はい」 

「?」 

「ぼうっとしとらんで、ほら」 

「あ、はい」 

お姉さんの髪を撫でる 
俺よりもずっと身長の高いお姉さんの髪 
綺麗な髪 
赤い髪 

撫でる度にいい匂いがする 



152:名も無き被検体774号+:2013/03/19(火) 23:07:06.29 ID:veZIivoe0
「なあ」 

「はい」 

「彼女おるん?」 

「いや、いないです」 

「の割に髪撫でるの上手いな」 

「多分、犬飼ってたから」 

「犬? 犬とおんなじか」 

「すみません」 

「それも悪くないかなあ」 

「はあ」 

「だって撫でてくれるんやろ?」 

別にお姉さんだったら犬でも猫でもワニでも蛇でも撫でる 

「なら犬も悪ないな」 

「お姉さんは」 

「ん?」 

「お姉さんは、その、彼氏、とか」 

「おらんよ。おったら流石に連れ込まんわ」 

「ですよね、はは」 

嬉しかった 

「でも、好きな人はおるかな」 

言葉が詰まる 
息が苦しくなった 

そのお陰で 

「そうですか」 

と噛まずに言えた 



160:名も無き被検体774号+:2013/03/19(火) 23:11:15.50 ID:veZIivoe0
なんでだろう 
凄く夢見た光景なのに 
男の夢って具合なのに 

なぜだか辛かった 
きっとお姉さんに好きな人がいると聞いたからだ 

理由はわかってた 

胸は苦しい 
なのに心地いい 

お姉さんを独り占めしている気がした 
お姉さんの好きな人にだってこんなことはできないだろうと思った 

けど俺はお姉さんの好きな人には成り代われない 

結局、お姉さんはその内に眠っていた 

泣きそうだったけど 
俺もなんとか眠ることができた 


起きると横にお姉さんがいた 
頭を撫でて、起きてくださいと言う 

お姉さんは寝返りをうって抱きついてくる 
心臓が一気に跳ね上がる 

もうずっとそのままでいたい 


でもお姉さんはその内に目を覚ました 
抱きついていることに気づくと、より深く顔を埋めた 


「ごめんな、ありがとう」 


お姉さんの言葉の意味がわからなかったけど 
とりあえずお姉さんが喜んでくれるならと 
俺はお姉さんの頭を撫でた 



167:名も無き被検体774号+:2013/03/19(火) 23:17:14.81 ID:veZIivoe0
店について開店作業 
とりたてて難しいことがあるわけじゃないので忘れてはいない 

その日も疎らにお客さんが入っていた 

何組目のお客だったか 
中盤ぐらいでその人はきた 

「よお」 

やけにいかつい顔の人だった 
ってかヤクザだと思った 

「なんやねん」 

少なくともお姉さんはその人を嫌っているようだった 

「この前の借り、返してもらいに来た」 

「自分が勝手にやったんやろ」 

「でも助かったろ?」 

席に座ったのでいらっしゃいませと通しを出す 

「おお、この前のガキンチョか? 随分変わったなあ」 

「?」 

「なんだ覚えてねえのか。助けてやったろ?」 

なにを言ってるのかさっぱりわからなかったのでお姉さんを見やる。 

「不良に絡まれとった時、こいつが追い払ってん」 

なるほど、それであの三人は逃げたのか。 
そりゃこんな顔に睨まれたら逃げたくもなる。 

「ありがとうございました」 

「気にすんな。お陰でこいつにいいことしてもらえるからな」 

「誰がするか」 

「本気だ」 



179:名も無き被検体774号+:2013/03/19(火) 23:22:53.30 ID:veZIivoe0
ガキでも解る三段論法 

俺を助けるお姉さんを助ける強面 
↓ 
それをネタにお姉さんを脅迫 
↓ 
原因は俺 

「あの」 

「ん? どうした、坊主」 

「……困ります」 

「……あ?」 

「そういうの、困ります」 

「おいガキ」 

強面が俺の胸ぐらを掴んで引っ張り上げる 
なんでこんなこと言ってるんだろう俺はと後悔した 

「おいオッサン、その手離さんとキレるで?」 

お姉さんがドスの低い声で強面に言う 
でもそれもこれも嫌だった 

俺が子供だからこうなったんだ 

「あの」 

強面がこっちを向く 
それに合わせて思いっきり手をぶつけてやった 

平手で 

多分、グーで殴ることが恐かった 
そういう経験がなかったから 
だから平手で殴った 

強面は鼻血を出した 



188:名も無き被検体774号+:2013/03/19(火) 23:28:10.93 ID:veZIivoe0
「ガキ……調子に乗りすぎだなあ?」 

強面の恫喝に身が震えた 
殴るなんてことはついやってしまったことに近くて 
それ以上のなにかなんて無理だった 

外に連れ出された俺は 
五六発ぶん殴られた 

こんな痛いことがあるんだと知った 
もう人を殴るのはよそうとか考えてた 

お姉さんが後ろから強面を止める 
強面がお姉さんを振り払うと、壁にぶつかった 

お姉さんが痛そうな声をだした 

なにを考えたわけでもなく強面に突撃する 
なにもできないけど許せなかった 

振り払われて、また殴られて 

「気分悪い、二度と来るか」 

捨て台詞を吐いて、強面は帰った 


お姉さんが中の客を帰して 
意識の曖昧な俺を看病してくれた 

どう看病してくれたかは覚えてないけど 

お姉さんは泣いていたような気がする 

ごめんな、ありがとう 

と言っていた気がする 
でも、俺にはやっぱり意味がわからなかった 

殴られたからか、わからなかった 

お姉さんが泣いているのは見たくなかったから 
泣かないで、と手を伸ばした 

お姉さんの頭を優しく撫でた 



201:名も無き被検体774号+:2013/03/19(火) 23:36:01.61 ID:veZIivoe0
気づくとお姉さんの部屋にいた 
いつの間にか気を失った俺はお姉さんに運ばれたらしい 

寝起きだからかぼうっとする 
でもおでこがひんやりと気持ちいい 

「おはよ」 

お姉さんはベッドの横にある勉強机みたいなやつのイスに座ってた 
パソコンを触ってたらしい 

「おはよ、ございます」 

起き上がろうとしたけど体が痛くてうめき声が漏れる 

「あかんて、今日はゆっくりしとき」 

「でも、仕事」 

「なに言うとん。そんな面じゃお客さんびびるし、あの鬱陶しい客が二度と来ん言うてんから、うちとしては充分や。ほんまにありがとう」 

「君はうちの幸運やな」 

「役に立てました?」 

「充分やって。あの客な、前から鬱陶しかってん。ああやって誘ってきてて。でも多分、ほんまに二度とこんやろ。なんせ、十五歳の子供に鼻血出されてもうたからな。メンツが立たんで」 

にやりとお姉さんは笑う。 

「凄いな、自分。恐かったやろ、痛かったやろ」 

強かったけど、痛かったけど 
それどころじゃなかった 
そんなことどうでもいいぐらいに怒っていた 

「別に」 

「かっこつけんなや。でも君」 

「かっこよかったよ」 

嬉しいよりも照れくさい 
俺は布団の中に顔を隠す 


「なんか食べられそうなもん持ってくるわ。口ん中切れとるやろうけど、ゼリーなら食えるやろうから」 



210:名も無き被検体774号+:2013/03/19(火) 23:40:31.07 ID:veZIivoe0
ゼリーは確かに食べられたけど 
口の中は切れてて痛かった 
でもまあ 

「はい、あーん」 

「自分で食べますよ」 

「ええから」 

「いや」 

「はよ口開けろや」 

「はい」 

お姉さんが食べさせてくれたからなんでも食べれた 
お姉さんが食べさせてくれるなら納豆でも食べれそうだった 
納豆嫌い 


「なんか欲しいもんある?」 

「欲しいもの?」 

「漫画でも食べ物でも用意するから。高いもんは勘弁してほしいけどな」 

「じゃあ」 

俺はこの時も知らなかったけど 
殴られすぎると熱がでるらしい 
だから思考があやふやになって 
突拍子もないことを言ってしまうようだった 

「お姉さん」 

言ってから後悔した 
なんてことを言うんだ俺は、って 


「な、なんでもないです」 


「うちは奥やからな」 


お姉さんがベッドに潜り込んでくる 



229:>>209 タクシー:2013/03/19(火) 23:46:44.69 ID:veZIivoe0
一緒に眠った経験もあるわけだけど 
その時とは雰囲気が違って 
俺は借りてこられた猫のように固まった 

「こんな」 

お姉さんの手が頭に触れる 
いつも俺がそうするように 
優しく髪を撫ではじめる 

「こんなぼろぼろになってもうてな」 

「ごめんな」 

別にぼろぼろになるのもぼこぼこになるのも 
お姉さんを守れたならそれでよかった 

お姉さんが喜んでくれてるし 
ちょっとでも役に立てたみたいだし 


お姉さんが頭を撫でる 
それはとても心地いい 

「ほんで」 

「どないしてほしいん?」 


それに答えられるわけもなく 
恥ずかしくなって顔を反対側へ背けた 


「なんてな、はは」 

「それはちょっと卑怯やな」 

お姉さんの手が首の下に移動する 
それこそ犬猫のようにそっと撫でられて 
くすぐったくて体が跳ねた 


「こっち向いて」 

耳元でそっと囁かれた甘い言葉に脳が痺れた 

視界すらぼうっとしている中でお姉さんの方に振り向くと 

唇が唇に触れる 



249:名も無き被検体774号+:2013/03/19(火) 23:52:33.28 ID:veZIivoe0
ファーストキスだ 
とか 
思う間もなく 

お姉さんの舌が口の中に入ってくる 
生暖かい別の生き物が 

滑りを立てて侵入する 


動く度にそれは音を発して 
俺とお姉さんがつながっていることを証明した 


舌と舌が絡んで 
お姉さんの舌が口の中の全てを這う 


横も 
舌の裏も 
上も 
歯も 


口の切れた痛みも忘れて 
ただ侵されることに集中した 


これ以上ない幸福が詰まっているような気がした 


お姉さんの手が俺の右手に触れて 
指先ですっとなぞる 


それは手から全身に電流を流して 
意識が更に拡散していく 

手を握られる 
俺も握り返す 

お姉さんが手をどこかに連れていく 


そこで離される 

合図だと思ったから手を滑らせる 

初めて触る、女性の胸 



264:名も無き被検体774号+:2013/03/19(火) 23:57:42.22 ID:veZIivoe0
舌がすっと引いていって 
お姉さんが視線を合わせる 

「ええよ?」 

小さな吐息に混ざった声で 
俺の消し飛んでいたと思われる理性が外れた 

胸 

柔らかな、胸 


手の平いっぱいに感触を確かめるため 
ゆっくりと揉んだ 


手の中心部分にお姉さんの突起があって 
それは揉むとかイジるとかよりも 
舐めたり吸ったりしたい気分が勝る 


でも、揉む 

だって揉むとお姉さんが 

声を殺して息を吐く 


「ん」 


それを俺が見つめていると 
恥ずかしそうに視線を逸した 

「見んといてや、年下に感じさせられるんなんて恥ずいわ」 

胸の内で想いが強まる 
何度も何度も 
お姉さん 
って呟いた 

胸の内で 
想いが深くなって 


俺の方からお姉さんにキスをした 



275:名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 00:02:48.55 ID:x60gR+VC0
とても綺麗で 
とてもかっこいいお姉さん 


そのお姉さんが俺にキスをされて小さな声をあげる 

とても愛らしくて 
とても可愛いお姉さん 


胸を弄られながらキスをされて 
だんだんと体温が上がっている気がした 

でも、どうしたらいいんだろう 
俺はまだ経験がない 

本の知識しかない 
それは基本的に間違っているとみんな言う 
だから下手なことはできない 



突然だった 
突然股間に衝撃が走った 

お姉さんが握ってきたのだ 
生で 


「年下にやられっぱなしは性に合わんわ」 

俺が覆いかぶさっていた体勢をぐるりと回して 
お姉さんが俺を覆う 

布団はずれてはだけたお姉さんの服 
綺麗な胸があらわになっていた 


「なあ、気持ちいい?」 


お姉さんの細長い指が俺のを握って 
微かに上下へと動き始めた 



288:名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 00:08:52.96 ID:x60gR+VC0
気持ちいいに決まってる 
けど気持ちいいなんて言えるはずがない 

俺はどういう対応をしていたのだろう 

気持ちいいけど恥ずかしくて 
その顔を見られるのが嫌で背けてたのかもしれない 

ちらりと横目でお姉さんを見ると 
うっすらと笑みを浮かべて 
楽しそうに俺を眺めていた 


「なあ」 

耳元で囁かれる声 
俺はそれに弱いのか脳がくらくらと泳ぎだす 

「気持ちいいやろ?」 

問われて、答えられるはずがないのに 
つい口を出てしまいそうになった 

お姉さんは変わらず手を動かしていて 
でもそこに痛みはなく 
ただただ気持ちいい 


「言わんとやめるで?」 


その言葉を聞いて凄く胸が苦しくなった 
やめないでほしい 
ずっと続けてほしいくらいだ 


やめないでください 

息も絶え絶えに発する 

「なんかいった?」 

お姉さんの手が止まる 


「やめないで、ください!」 


ええこやな、とお姉さんはつぶやいて。 

俺の首筋をすっと舐める。 

その右手はまた動き始めて 
上下だけではなく 
先端を凝らしてみたり 
付け根を押してみたり 
さっと指先でなぞってみたり 



301:名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 00:15:06.11 ID:x60gR+VC0
性的な快楽以外のものを感じていたような気がした 

「ぬるぬるしたのでとんで」 

お姉さんの言葉に耳が犯されることは 

「かわいいなあ、君は」 

本来なら性行為の補助であるはずなのに 

「ここ、こんなんにして、気持ちいいんやろ?」 

それが快楽の全てである気がした 


「気持ちいです」 

「もっとしてほしい?」 

「もっとしてほしいです」 

「もっと気持ちよくなりたいん?」 

「なりたいです」 

「お願いは?」 

「お願いします」 

「足らんなあ」 

「お願いします!」 

「どれをどないにしてほしいん?」 

「僕のを、お姉さんの中に、お願いします」 

「……なんかいうた?」 

「僕のを! お姉さんの中に! お願いします!」 


「ええこやな」 


お姉さんの声が遠ざかっていく 
どこに行ってしまうんだろうと不安になって目で追うと 
お姉さんは 

俺のそれを口の中に収める 



323:名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 00:23:57.46 ID:x60gR+VC0
じゅるり 
と奇妙な音を立てながら 
ぐじゅぐじゅ 
といやらしい音を立てながら 

「だ、だめ」 

「ん? どないしたん?」 

「イキそう、です」 

「ええよ」 

俺が嫌だった 
現時点で既に人生の幸運を全て使ってしまったような状況だけど 
でも、一番の目的がまだだったから 

「い、嫌だ」 

「ほら、だしや」 

お姉さんの涎に塗れたモノを手で上下に動かしつつ先を舌先で舐めながら 
お姉さんは俺を嬉しそうに見詰めた 

「嫌だ、でちゃい、ます」 

言ってもお姉さんはやめてくれない。 
嫌だと言いながらも俺は激しく抵抗しない、できない。 

「お願い、お姉さん、やめて」 

お姉さんはじいっと俺を眺める 
俺をじいっと観察する 


声を殺して息が漏れた 
下腹部に集まった大量の性欲が 
意思と無関係に発射される 

体の中心が割られたような衝撃だった 
一人じゃ味わえない快感だった 


お姉さんは俺の液体から顔を背けずにいた 
快楽の余韻に浸りながらお姉さんを見ると俺の精液でどろどろになっていた 

「いっぱいでたな」 

言うと、お姉さんは再び性器に口をつけ 
舐め取るように、吸い上げるように綺麗にしていった 

それは気持ちよさよりもくすぐったさの方が上だったけど 
なによりも心が満たされていった 


「ほな、お風呂はいろか」 



339:名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 00:32:30.33 ID:x60gR+VC0
「先入っとって。すぐ入るから」 

言われて、シャワーを浴びる。 
湯船のお湯はまだ半分ぐらいしか溜まっていない。 


シャンプーで頭を洗っていると電気が消える。 

「入るでー」 

速攻で足を閉じてちむぽを隠した。 

「さっきあんなんしたんに見られるの恥ずかしいん?」 

けたけたと笑うお姉さん。 

「髪洗ったるよ。手どかし」 

言われるがままに手をどかし 
お姉さんにシャンプーをお願いした。 


内心未だにどきどきしっぱなしだったけど 
それ以上に俺は後悔していた 


だって、もうできるチャンスはないだろうから 

お姉さんとできるチャンスを俺の逃したのだ 

「流すでー」 

人に頭を洗ってもらうのは気持ちいい 
流されて、溜まった湯船に二人して使った 


「どやった?」 

「なにがですか?」 

「言わんでもわかるやろ」 

「お姉さんってSですよね」 

「君はMやろ?」 

「みたいですね」 

ごぼがぼごぼ 
お湯に隠れたいけどそうもいかない 



355:名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 00:37:07.43 ID:x60gR+VC0
「一週間まであと四日やなあ」 

「それは……」 

それはお姉さんが決めたことじゃないですか、と繋げたかったけど 
俺にそんなことを言う権利はなかった 

なにせこのあともずっとここにいたら 
それはとても嬉しいことだけど 

俺は沢山のことでお姉さんに迷惑をかけるだろうから 


「ま、また次があるやろ」 

なんのことだろうと首を傾げる 

「ん? いや、したくないならええねんけど」 

「え」 

「うちは君みたいな可愛い子好きやからな、別にええよ、うん」 

「は、はい」 


男ってのは現金な奴だ 
男、ってか 
息子、ってか 

次があると教えてもらってすぐにおっきくなりやがる 


「ほんま、若いなあ」 

にやにやとお姉さんが笑っている 
恥ずかしくなって俯くけれど 
それは同時に 
嬉しくなって微笑んでしまったことを悟られたくなかったから 



でも、お姉さんには好きな人がいる 



369:名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 00:44:08.46 ID:x60gR+VC0
風呂から出て、お姉さんの部屋へ 
俺は家にパソコンがなかったからお姉さんがパソコンで遊んでいるのに興味深々だった 

「なに見てるんですか?」 

「これ? 2ch言うてな」 

因みに2chもお姉さんから知った 


お姉さんと馬鹿なスレを覗いて笑っていた 
お姉さんは話始めると話上手で 
スレのネタに関連した話題をこっちに振ってくる 

それに返すだけで話のやり取りが進む 

そういうのはBARの店長だけあって上手だった 


暫くして眠ることに 
流石に翌日は仕事に行かなければならない 

「僕も行きますよ」 

「気持ちだけでええよ。辛いやろ?」 

辛いとかそんなんじゃなくてお姉さんと一緒にいたいだけなのに 

と思った 


「君はほんま可愛いなあ」 

と思ったら口に出てた 


「ええよ、やけど仕事はさせんで。それやと化粧できんし、まだ腫れとるからな」 


二人で一つのベッドに寝転がる 
このまま時が止まればいいのに 



378:名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 00:48:34.77 ID:x60gR+VC0
このまま日課にしてしまいたい行事 
お姉さんの頭を優しく撫でて 
お姉さんが眠るまで隣にいること 

うとうとするお姉さんの横で 
お姉さんが心地よさそうに震えるのを見てられること 

「気持ちいいですか?」 

「それさっきのお返し? 気持ちいいよ、もっとして」 

撫でていると心が安らかになる 
なんでか、お姉さんよりも優位に立った気がする 

「お姉さんも可愛いですよ」 

「君に言われたないわ」 

「ほんとに」 

「はいはい……ありがと」 

本当にたまらなく可愛いからいっそのこと撫で回して抱きしめ尽くしてむちゃくちゃにしたくなるけど 
お姉さんはそのまま寝入っていくから 

俺も暫くして眠った 



393:名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 00:55:35.41 ID:x60gR+VC0
店はその日繁盛していた 
それもどうやら俺が原因らしい 

「大丈夫やったん? なんか大変やったんやろ?」 

そんな調子のお客様がたくさん来た 
聞いてる限りだと 
その時そこにいたお客様がmixiかなんかで呟いて 
そっから馴染みの客が全員来たらしい 

だから満員で 


「ほんまごめん、あとでお礼するから」 

「いりませんよ、そんなの」 

お姉さんは罰が悪そうにしてたけど 
手が足りないっていうんで俺も手伝うことになった 

俺の顔はまだ腫れてて 
それを見ると女性客は慰めてくれて 
男性客は褒めてくれた 

「あいつも吹っ切れたみたいでよかったなあ」 

気になる会話をしていたのはテーブル席の三人客だった 

「吹っ切れた、ですか?」 

お姉さんに渡されたカクテルを置く 

「だって君を選んだんだろ? あいつ」 

選んだ? 

「ん? 付き合っとんちゃん?」 

お姉さんが俺と? 

……男として見てくれてるかも怪しい。 

「吹っ切れた、が気になるんですけど」 

「ああ、それは……なんでもない」 

お客様が視線を落としてはぐらかす。 
肩を落として戻ろうとしたら、お姉さんが仁王立ちだった。 

「余計なこといいなや」 

とても怒っているようだった。 
お姉さんは俺の頭にぽんと手を乗せて 

「帰ったら話すわ」 

と言ってくれた 



401:名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 01:02:21.77 ID:x60gR+VC0
そのあとも仕事は続いて 
でもどことなく仕事に身が入らない 
といっても、ミスをするような仕事内容でもないからいいけど 

お客さんが話しかけてきてもぼうっと返事を忘れてしまうくらい 


家に帰るまで気が気じゃなかった 
お姉さんの話っていうのは十中八九俺が知りたいことだろう 


お姉さんが好きな人のことだろうから 


家に帰って 
お風呂にも入らずお姉さんは飲み物を用意する 

もちろん俺はコーヒーを頼んだ 

「飲めんくせに」 

「飲めるようになります」 

「ええやん、飲めんでも」 

「嫌です」 

「子供やなあ」 

子供扱いされてついむくれてしまう 

「はい、どうぞ」 

差し出されたコーヒー 


うげえ 


「それで、話してくれるって言ってたことなんですけど」 

「話逸したな」 

ははっ、とお姉さんはいつものように快活に笑って 
口を開く 



407:名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 01:08:42.05 ID:x60gR+VC0
「好きな人おるって言うたやん? その人のことやねんけどな」 

「手っ取り早く言うけど、もう死んどんねん、そいつ」 

「なんつーか病んどったからなあ。死んでもた」 

「ここで一緒に暮らしとった。BARはそいつと一緒に初めてんよ」 

「親友やったし、同時に恋人やった」 

「たったそんだけのありきたりな話や」 

「なんで死んじゃったんですか?」 

「さあな。遺言はあったけど、ほんまかどうかわからんし」 

「まあ、そいつが言うには、恐かったんやて」 

「うちを幸せにできる気がせんって」 

「想像つくんかどうか知らんけど、うちもそいつもろくな家庭で育ってないねんよ」 

「うちは親から虐待受け取ったし、そいつは親に捨てられてたし」 

「十六ん時に会って、似たもの同士やからか気が合って」 

「二人で金貯めて家借りて、店も出した」 

「けっこう上手く行っとってん」 

「あいつはなにが恐かったんやろなあ……幸せにしてくれんでも、一緒におってくれるだけでよかったんに」 

「あいつの保険金でこの家は買い取った。なんか、あいつが帰ってきたらって考えるとな」 

「ありえへんのやけど」 

「……まだ好きなんですか?」 

「どやろな。うち残して勝手に死んだアホやから、まだ好きか言われたらそうでもないかもしれん」 

「やけど忘れられへんねん。あいつのこと」 


それは十五歳の俺には身に余る 
とても重たい過去だった 



413:名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 01:15:55.54 ID:x60gR+VC0
「まあ、そういう話。たいしておもろないから話すのは好きちゃうんやけど」 

「……君、うちのこと好いとるやろ?」 

「あ……はい」 

「やから、君には話とかななって」 

「うちを狙ってもいいことないで、ってな」 


「……関係ないですよ、そんなこと」 

「俺はお姉さんのこと、好きですし」 

「お姉さんがこうしていてくれるなら、俺はそれだけで充分です」 

「無理やん、それも」 

「こうして大人になるとな、子供をそんな道に引っ張るんがアカン、ってことぐらい思うんよ」 

「君にはどんなんか知らんけど家族がいるし、なにより未来があるからなあ」 

「うちみたいな女にひっかかっとったらあかんねんって」 

「引っ掛けたんうちやけどさ」 


「お姉さんは俺のこと嫌いですか?」 

「嫌いなわけないやん」 

「じゃあ、いいじゃないですか」 

「来年、というか暫くしたら高校生です。高校卒業したらこっちに来ます。それからじゃダメですか?」 

「……」 


お姉さんが口ごもる 
なにを考えているんだろう 
お姉さんが考えていることなんて一つもわからない 

俺が子供だったからなのか 
お姉さんが特殊だったからなのか 


お姉さんはたっぷりの間を置いて 

ええよ、と答えた 

けれどどうしてだろう、不安が拭えない 
ええよ、と言ってくれるならどうしてお姉さんはそんなに 

寂しそうだったんですか? 



424:名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 01:21:42.75 ID:x60gR+VC0
「今日が最期やな」 

「最期じゃありません。暫くしたら会いに来ます」 

「そやったな。ま、とにかく」 

「今日は遊ぼか!」 

「でもお店は?」 

「自営業はな、融通聞くねん」 

「どこに行きましょうね」 

「映画なんてどない?」 

「いいですね」 

「よし、じゃあ早速!」 

「化粧はしませんよ」 

「ええやん、あれ可愛いやん」 

「俺は男ですから」 

「今だけやで? 三年後はできんぐらい男らしゅーなっとるかもしれんで?」 

「それでいいです」 

「ったく、ケチやなあ」 


なんとか化粧をされずに出かけることとなる 
初めてのお姉さんとデート 


映画を見て、ご飯を食べて、ゲームセンター行って 
楽しくないわけがなかった 



432:名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 01:26:23.76 ID:x60gR+VC0
夜はお姉さんが料理を作ってくれることになり 
帰りがけにスーパーで食材を買い込んだ 

「こう見えて料理には自信あんねん」 

「楽しみにしてます」 

「ほんまかいや。君どうも感情薄いからなあ。だいたい、いつまで敬語なん?」 

「癖なんで」 

「律儀な子がいたもんやわ」 

慣れた手つきで食材を調理していく 
野菜を切って、肉を切って 
したごしらえして、炒めて 

一時間ぐらいで料理が出された 

「どないよ」 

「おお……予想外」 

「は? なんやて?」 

「予想通りな出来栄え」 

「それはそれでええ気分せんわー」 

実際、料理は美味しかった 
というか料理の美味さよりなによりも 

お姉さんのエプロン姿が一番刺激的でご飯どころじゃなかった 


なんというか、お姉さんってほんと綺麗だなあ、と 



438:名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 01:32:23.85 ID:x60gR+VC0
「ごちそうさまでした」 

「お粗末でしたー」 

洗い物を手伝いながらふと思う 
こんな風に生活できるのも、もう暫くはないんだと 

三年 
少なくとも三年は遠いところに居続けることになる 

たまに会えてもそれだけだろう 
なによりお姉さんは本当に俺を待っていてくれるんだろうか? 


不安が顔に出ていたのか、お姉さんが後ろから乗っかかってきた 

「な」 

「はい」 

「うち、好きな人できてん」 

「はあ」 

「気のない返事やな。告白されとんねんで?」 

「……嬉しいですよ」 

「こっち向きや」 

「はい」 

触れるかどうかの小さなキス 

「ほんまに、好きやで」 


お姉さんと初めて会った頃のように 
俺はまた動けなくなった 

この人はどれだけ俺の知らないことを知っているんだろう 


 


446:名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 01:37:56.68 ID:x60gR+VC0
別々にお風呂に入ってゆったりとした時間を過ごす 
何度でも挑戦するがやっぱりコーヒー 

「さああ飲めるでしょうか!」 

お姉さんはノリノリだ 
因みにまだ飲めたことはない 


ごくり、と喉を通す 

あれ? 

「これ、飲めます」 

「やったやん!」 

「というかこれ、いつもと苦味が違います」 

「うん、それについては謝らなかん」 

「?」 

「うちよう考えたら濃い目が好きでな。君が飲んどったんめっちゃ濃かってん。やから普通のお店レベルに薄めてみた」 

「……はあ」 

「ま、まあええやん、飲めたんやし。ほら、最初にきっついのん経験しとくとあとが楽やん? な? はは……怒った?」 

「別に怒りませんよ。ちょっと、肩透かしな気分です」 

「よかった」 

時間は過ぎる 
お姉さんといられる、短い夜 


「ほな」 

寝よか 


聞きたくない言葉は当たり前にやってきた 



450:名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 01:42:00.80 ID:x60gR+VC0
お姉さんは奥 
俺は手前 

七日間続いたお伽話も今日で終わる 

明日、目が覚めたら 
お姉さんが仕事に行くついでに俺は帰る 


嫌だ 
帰りたくない 
ずっとここにいたい 

そう考えても意味がない 
言えない気持ち 

言ってもお姉さんが困るだけだ 


撫でる髪は今日も柔らかい 
お姉さんの綺麗な髪は今日もいい匂いがする 

ずっと撫でていたい 

ずっと傍にいたい 

どうして俺は十五歳なんだろうなんて 
どうしようもないことに苛立った 


お姉さん、お姉さん 


「なあ」 


答えられなかった 

今口にしたら、なにかを言葉にしたら 

一緒に涙まで出てしまう 


「この前の続き、しよか」 



455:名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 01:47:09.00 ID:x60gR+VC0
「目、つぶってや」 

言われたままに目をつぶる 

布団が浮いて、冷たい空気が入り込んできた 

ぱさり、と 

絹擦れの音が聞こえた 


「ええよ、開けて」 


カーテンの隙間から通る傾いた月の光がお姉さんを照らしていた 

それはとても幻想的で 
物語の中だけでしか見られない存在に思えた 

肌が白く輝いて 
髪が淡く煌めいて 


「綺麗です」 

「ありがと」 


「うちな、この前みたいなんも好きやけど、今日は普通にしたいかな」 

「はい」 

「やから、今日は君が頑張ってな」 

「はい」 

「ははっ」 


「ええこやな」 


キス 



466:名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 01:52:26.55 ID:x60gR+VC0
お姉さんが上でこそあれ 
重ねるだけの普通のキスをして 

お姉さんは横になった 

俺は興奮の中で混乱することなく 
きっとそれはお姉さんのお陰なんだけど 

自分からお姉さんにキスをする 

感情をいっぱい込めてキスをする 

好きという気持ちが伝わるように 
伝えるようにキスをする 


舌を入れて 
お姉さんがしてくれたみたいに舐めあげていく 

乱雑にすることなく 
ゆっくりと 
愛でるように 

全ては愛でるために 


たまに、お姉さんが息を漏らす 
たまに、お姉さんが体を震わす 


舌と舌がもつれあい 
唾液がお姉さんと行き交って 
一つに溶けていく 

「好きです」 

離れて囁くと 

意外にもお姉さんは呆気にとられて 
恥ずかしそうに顔を背けた 


「知っとるわ、アホ」 


本当に、俺は心からお姉さんが好きだ 



473:名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 01:58:05.12 ID:x60gR+VC0
お姉さんの胸に手を伸ばす 
触れるのは二度目 
それでも喜びは尽きない 

男の喜びが詰まっているようだった 
でもなによりも 
お姉さんの胸だからこんなにも嬉しいんだろうと思った 

触れると、それが丁度性感帯に当たったのか 

「んっ」 

お姉さんが喘ぐ 



口を近づけていって、舌先で舐める 

お姉さんがぴくりと跳ねた 

嫌がられることがないと知って、気が軽くなる 

突起を口に含んで小さく吸う 

お姉さんの体が小さく喜ぶ 

口の中で転がすように遊んだ 
どうしてそうしたくなるのかわからなかったけど、すぐにわかった 


「んぅ」 


お姉さんが喘ぐ 
それはきっと感じてくれているからだ 

俺はお姉さんが喜ぶことをしたい 
もっと、お姉さんを感じさせたい 



481:名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 02:04:06.79 ID:x60gR+VC0
胸を触りながら、そこに意識する 
全く未経験の、そこ 

もっと下にある未知の領域 

触っていいのだろうかと考えて、振り払う 
ここまでしてくれていて、いけないはずがない 

それをお姉さんに聞くのはきっといいことじゃない 

右手をお姉さんの太ももにあてた 
それだけで感じ取ってくれたのか、少しだけ 

本当に少しだけど、お姉さんは足を開く 

緊張する 
この上なく緊張する 
色んな意味で爆発しそうだ 

けれど理性で必死に抑えつけた 
欲望のままに暴走したら、お姉さんを喜ばせられない気がした 

けど、お姉さんはそんな俺はお見通しだと言うように 

両手で俺の顔を引き寄せて、耳にキスをした後 

「さわってええよ」 

細く囁いた 


いっそのこと一気に結合してしまいたくなったが 
それを止めたのは理性というよりも 

多分、愛情だった 


太ももからなぞるように手を持っていき 
そこに触れる 

それだけでお姉さんが震えて 

既に溢れた液に導かれるまま 
俺はゆっくりと指を入れていく 


お姉さんの声が次第に膨らんでいく 
声を殺すのも、億劫なほどに 



494:名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 02:09:35.41 ID:x60gR+VC0
指を埋めた肉厚のはずなのに 
指に埋もれた肉厚と考えてしまうのは 
それだけ女性器の中が神秘だからなのか 

どこをどうすればお姉さんが感じてくれるのかわからず 
ひとしきり指を動かしてみる 

たまに、だけど 

ちょうどいいところなのか 
一際お姉さんが喜び震える場所があった 

それを幾度も試して 
どこなのか突き止めて 
ようやく場所がわかって 

押し上げる 


お姉さんの腰が浮く 
明らかに違った声色が響く 
気持ちよさのあまり綺麗から遠ざかった声を漏らす 

だけど、俺にはやっぱり綺麗だった 

とてもとても綺麗だった 

綺麗という言葉しか思いつかないことが申し訳なるくらい 


もう一本指を入れて 
お姉さんが一番悦ぶところを押し上げる 
救い上げるように 
引っ張り出すように 

「だ、めっ」 

お姉さんが発した言葉は 
あの日俺が発した意味と同じなのだと知って 

ああ、そうだね、お姉さんと俺は納得した 


これはやめられない 



504:名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 02:16:52.66 ID:x60gR+VC0
あの時のお姉さんの気持ちがわかる 
遅れて共感できたことが嬉しかった 

お姉さんはこんな気持ちで俺を攻めていたのだろう 
どこか嗜虐的な、歪んだ気持ちで 

だけど 
だけどきっと 

今の俺と同じような気持ちだったと信じたい 

もっと、もっと、喜んでほしいと願う心があったのだろうと 


掻き回す指に連鎖してお姉さんが声を出す 
偽りのない性的な声に興奮も高まっていく 
気づけば汗でぐっしょりと湿っていた 
指を動かす度に淫らな音が響き渡る 

自分の行いで快楽に身悶えるお姉さんが愛らしい 
もっと、もっと愛でていたい 
好きという気持ちに際限がないように 
ずっとこのままでいたいと思う 

強く、抱きしめて 

「もうっ」 

荒く、かき乱して 

優しく、囁いて 

「好きです」 


「んんっ――」 

糸切れた人形のようにお姉さんが固まる 
腰を中に浮かせたまま、電気信号のように身体が跳ねた 

くて、と横たわったお姉さんは顔を腕で隠して息を荒くしていた 

「ははっ」 

荒げた息の間でお姉さんは 

「イカされてもたわ」 

少女のように、照れていた 



507:名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 02:23:08.33 ID:x60gR+VC0
「お姉さん」 

「ん?」 

「入れていいですか?」 

「え、う、今? 今なあ……」 

当時の俺にはお姉さんがなんで躊躇うのかわからなかった 
それも、今、という限定で 
今ならわかるけど 

「よし、ええよ、入れて」 

なにかしらの覚悟を決めたお姉さんに了承を得て 
俺はパンツを下ろしてそれを出す 

「ゴムだけはちゃんとしよな」 

「もちろんです」 

「つけれる?」 

「授業で習いました」 

冷静に答えてみるものの 
渡されたゴムを上手くつけられない 

「ははっ、こういうとこはやっぱ初物やな」 

「初物って」 

「ええよ、つけたる」 

「すみません」 

膝立てをして性器を晒す 
恥ずかしさが二乗して襲ってきた 

お姉さんは俺からゴムを取ると 

「これも男のこの夢やったっけ?」 

と聞いてきた 

なんのことだろうと思っていたら 

お姉さんはゴムをはめるより前に俺の興奮したそれを口に含んだ 



515:名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 02:29:22.60 ID:x60gR+VC0
わざとだろうか 
激しく音を立てて、寧ろそれが目的のように吸い尽くす 
このまま続けられたまたイってしまう 

「お姉さん、やめ、て」 

「わかっとるよ」 

今回は素直に引いてくれたので安心する 
お姉さんはゴムを取り出してなにかをしている 

するとまた俺のを口に含んだ 

気持ちよさに震えるがそれ以上に違和感があった 

どうやっているのは不思議だけどお姉さんは器用に口でゴムをつけた 


「ふう、上手くいった」 

「どうやるんですか、それ」 

「君は知る必要ないやろ、男やねんから」 

「そりゃそうなんですが」 

「まああれやな。男もアホなこと覚えとるように、女もアホなこと覚えんねん」 

「そういうもんですか」 


ちょっと雰囲気が外れてしまったかに思えるが 
俺はDTで、なんだかんだでしたくてたまらない猿だ 

お姉さんを押し倒す 

「もう我慢できないです」 

「そやな、ええよ」 

自分のを持ってお姉さんの穴にあてがった 
ここか? 

「もうちょい下やな」 

ずらすと確かにそれらしき窪みがある 

「うん、そこ」 

色んな感情が渦巻く中 
俺はゆっくりと腰を落としていった 



522:名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 02:35:48.12 ID:x60gR+VC0
どんどんと沈み込んでいく中 
入れる具合に反応してお姉さんの息が吐き出される 

ゆっくり、ゆっくり 
中はうねっていて奇妙だった 
こんな快楽がこの世にあったんだと素直に感動した 

暖かくて心地よい神秘の世界 
お姉さんの全てが詰まった、一つの秘境 

さっと血の気が引いた 
やばい 

やばい 

やばい 




「うあっ」 


冗談だったらやめてほしいけど 
なによりも俺が一番冗談じゃないと知っている 


きょとんとしたお姉さん 
恥ずかしくて速攻目を逸した 

お姉さんはそんな俺を見て笑うでもなく 

「しゃーないしゃーない、初めてやねんから」 

と言ってくれた 

「したりんやろ? もっかいしよか」 

その言葉だけで再び性欲の熱が沸点を目指す 

「あ……そのゴムラストや」 


地獄に突き落とされる言葉ってこういう言葉かもしれない。 


「ま、えっか。安全日やし。中に出したらあかんけど」 

思考が固まった 



528:名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 02:42:47.43 ID:x60gR+VC0
「はい、抜いて」 

言われるがままに抜くと、お姉さんが体を起こしてゴムを外す 

「……生は恐い?」 

「いや、あの、子供……」 

「まあできんやろうけど、そやなあ。君って今なんのためにエッチしとるん?」 

「それは」 

単純に気持ちいいから 
だけど多分、それ以上に 
お姉さんとなにかを残したいから 

「子作りのためちゃうやろ? やから、子供は気にせんでええよ」 

「それに、まあ、できんやろうし」 

お姉さんはそれをとても悲しそうに呟いた 
ガキとはいえ、なぜそんなに悲しそうなのかと聞く気にはなれなかった 

嫌な想像しか浮かばないけど 

「うちは君と、ちゃんと繋がりたい。やから、しよ?」 

「はい」 

お姉さんは再び横になって 

二度目ということもあり、スムーズにその場所へと持っていき 

先ほどとは打って変わって 

一気に突いた 


根元まで挿入されると様々な感情が浮かび上がる 
喜び、悦び、期待 

そして、不安 


最期の感情を振り払うように 
一心不乱で腰を動かした 



536:名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 02:51:18.45 ID:x60gR+VC0
突くたびにお姉さんは喘ぐ 
見られまいと顔を背けて 

かなぐり捨てて動き続ける 
お姉さんに全てを受け取って欲しくて 

好きだから、ずっと一緒にいたい 
けれど、お姉さんとずっと一緒にいられない 

お姉さんはいつかまたと言ってくれたけど 
お姉さんは本当にそう思ってくれたのだろうか 

だとしても、お姉さんは綺麗だから 
かっこいい男が現れたりするだろう 


そんなの嫌だ 
俺はお姉さんとこうしていたい 

仕事して、遊んで、髪を撫でて 


突く力が強まるのは、不安を吹き飛ばそうとする度合いだ 
突くだけでなく、沢山キスをした 

これが夢じゃないかと疑いたくない 
これは本当のことだったと、なによりも自分に覚えててほしい 



537:名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 02:54:44.04 ID:x60gR+VC0
なんの壁もなく一つになっている 

お姉さんと一つになっている 

なっていたい 

お姉さん 


性器に溜まる欲望が急速に炙る 
限界が近い 

「イキ、そうです」 

「うん、イキな」 

「お姉さん」 

「ん?」 

「好きです」 

お姉さんは突かれながらも 

「うちもやで」 

と微笑んだ 


どくどくと溢れる熱量が 
お姉さんのお腹にぶちまけられて冷えていく 

疲れ果てた俺は倒れこむように横になった 


「気持ちよかった?」 

「はい……お姉さんは?」 

「気持ちよかったにきまっとるやんか」 

「よかった」 


安心する 
俺のしたことは喜んでもらえた 



539:名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 02:57:32.13 ID:x60gR+VC0
お姉さんに頼まれたのでティッシュを取る 
ああ、そうか、こういうとこにも気を付けないと 

お姉さんがティッシュで俺の精液を拭き取った 

「こうせんと布団が汚れてまうからな」 

「もう今日はこのまんま寝よ」 

お姉さんが裸のまま抱きしめてきて 
足も絡めてくる 

それはつまりお姉さんの胸があたり 
太ももにお姉さんの性器があたり 
俺の性器も擦れるということで 

「おお、もう復活したん」 

「いえ、大丈夫です」 

「……ええよ、いっぱいしよか」 


結局、寝るまでに後三回した 

合計すると五回も数時間で出したってことになるわけだから 
若いって凄いな、と思う 



545:名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 03:04:06.55 ID:x60gR+VC0
翌日 


昼過ぎに起きた俺はお姉さんに黙って部屋の掃除を始めた 
トイレ、お風呂、玄関、物置、キッチン、リビング 

最期にお姉さんの部屋 

「……なにしとん?」 

「掃除。お世話になったので」 

「生真面目やな、ほんま。こっちおいで」 

「はい」 


寝転がっているお姉さんの横に行くと、頭を撫でられた 

ええこやな、といつも口調で 

嬉しかったからお姉さんの頭を撫で返す 

ええこやな、とお姉さんを真似て 


「……関西弁へったくそやな」 

「そうですか?」 

「なんかイントネーションがちゃうわ」 

「難しいですね」 

「今のまんまでええよ」 

「君は君のまんまでええよ」 

「はい」 


お姉さんが仕事の支度を始めたら帰るのはもうすぐだ 

家に帰ったら両親は怒るのだろうけど、どうでもいい 

それだけ価値のある人に出会えた 


「行こか」 

それには答えられずただ 
引かれた手に連れられて外に出る 



549:名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 03:10:57.84 ID:x60gR+VC0
家を出て近くの駅へ 
そこから都会の駅まで僅か十分 

お姉さんはずっと手を繋いでてくれた 
お姉さんの手はとても暖かった 

白状するけど俺は既に泣いていた 

声を殺して 
俯いて 
泣いていることを悟られずに泣いていた 

きっとお姉さんはお見通しだったろうけど 


都会の駅に着く 

俺の家はここから本当に遠い 


「暫くのお別れやな」 

「ありがとうございました」 

「今度はいつ来る?」 

「夏にでも来ます。速攻バイトして、お金貯めて」 

「そっか。ほんじゃ、待っとくわ」 

「あの、これ」 

「ん?」 

「携帯番号です。電話、くださいね」 

「うん、電話するわ」 


嫌な予感しかしなかった 
今ここでお姉さんの手を離したら 
二度と会えなくなるような気がした 

「お姉さん」 

「ん?」 

「ごめんなさい」 

「なに謝っと……」 


俺よりも身長の高いお姉さんの 
肩を掴んで引き下げて 
無理矢理キスをした 

そこはまだ駅のホームで人目がつく 

長い時間のように思えて 
それは一瞬のことだった 



550:名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 03:15:03.18 ID:x60gR+VC0
「強引やな」 

「ごめんなさい」 

「嫌いちゃうけど」 

「すみません」 

「お返しっ」 

今度はお姉さんの方からキスをしてきた 
その時間は本当に長かった 

二分、三分? 

お姉さんは白昼堂々と舌を入れてきて 
人目も気にせずに没頭した 

俺もなんだかだんだんどうでもよくなってきて 
人目よりもなによりも 
お姉さんの気持ちに応えたくて 


だってお姉さんは俺よりもずっと大人で 
お姉さんはとても綺麗な人で 
BARの店長とか格好良い職業で 

モテないわけがない 

こんな一瞬、奇跡に違いない 
夢でないことがいい証拠だ 


だからきっとお姉さんは俺を忘れる 

俺はいつまでもお姉さんを忘れられないだろうけど 


「大好きです」 

「うちもやで」 

「また来ますから」 

「うん」 

「絶対に来ますから」 

涙が止まらない 

この約束が嘘になると思ってしまって 
ずっと涙が止まらない 



553:名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 03:19:28.65 ID:x60gR+VC0
電車が来る 

お姉さんが微笑む 
俺の頭を撫でる 

俺は泣きじゃくったただのガキで 
駄々をこねるただのガキだ 

電車が扉を開ける 

中に入る 

泣くなや、男の子やろ? 

扉を締める合図が響く 


お姉さんが僕を抱きしめる 

ほんまに 

ぎゅうっと強く、抱きしめる 

ほんまに 

車掌の警告が響く 

大好きやで 

けたたましいサイレンが鳴る 

ありがとう 

お姉さんが離れる 

ドアが締まりかけた頃合で 

お姉さんは快活に微笑んだ 

目尻に込めた涙を無視して 


「バイバイ」 


と 

別れの言葉を口にした 



556:名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 03:22:16.12 ID:x60gR+VC0
家に帰ると鬼の形相をした両親に迎えられた 
がーがー怒っていたけど、なぜだろう 
俺はそれがとても嫌だったのに、ふと思った 

二人も子供なんだろうな、って 

お姉さんがお姉さんだったように 
お姉さんだけどお姉さんじゃなかったように 

大人だって子供なんだな、って 


「俺さ、二人が喧嘩するのが嫌で家出したんだよ」 

そういうと二人は黙ってしまった 


喧嘩の原因ってなんだろう 
考えてみれもどうでもいい 

頭の中でお姉さんが離れない 
お姉さんがいつまでもそこにいる 

お姉さんは、そこにいるけど 


俺の携帯はいつまでも鳴らなかった 



558:名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 03:25:32.17 ID:x60gR+VC0
高校に無事入学して、夏 

バイトをしてお金を貯めて、お姉さんに会いに行く夏 


だけど、相変わらずお姉さんから着信は来なかった 


学校の友達もできた 
好きな人はできなかったけど 

というか 
お姉さんを知って他に好きになれるとか、無理だろう 


結局、俺はお姉さんに会いに行かなかった 

臆病だったから? 
不安だったから? 

答えはまあ、三年後 



559:名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 03:26:40.60 ID:x60gR+VC0
ってなわけで書き終えたぞ 

釣りかどうかとかよく話題に上がってたけど 
それってそんなに大事なのかな 

釣り成分は30%だ 



で、続きあるけど知りたい? 



560:名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 03:27:22.52 ID:azj5PAlM0
知りたい 


568:名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 03:28:49.53 ID:b8BatodPi
はよ三年後教えてくれよ 



591:名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 03:39:00.41 ID:x60gR+VC0
三年後 

高校を卒業してそのまま働くと伝えたら両親は落胆していた 
因みに俺の家出が切欠か、あれ以来二人は不仲が解消したようだ 
少なくとも家で喧嘩はしていない 

しかも勤め先を遠くに選んだから余計だ 
理由を問われたけどその街が好きだからとしか言えなかった 

就職はまあ、なんとかなった 
高卒なためいいところとは言えんが選ばなけりゃなんとでもなる 

家も決めて、一人暮らしの段取りをしつつ 

三月に入って俺は学校に行くのをやめた 
あとは卒業式以外どうでもいいわけだし 

それよりもなによりも俺にはやることがある 


家を探す時や就活の時に訪れているわけだが 
改めて来てみると不思議な感覚に襲われた 

あの都会の駅の前にある広場はどうにも健在らしい 


そこのベンチでぼうっと座っていると、お姉さんが 



なんてことは流石にない 

暫く佇んで、お姉さんを探すべく歩き出す 

といっても行く先なんて決まっている 
あのBARとマンションしか知らないんだから 



597:名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 03:44:16.72 ID:x60gR+VC0
夜の八時過ぎ 
あのBARが開いている時間帯だ 

こうして見ると怪しい雰囲気だな、と思った 

お姉さんに連れられた三年前は気づかなかったが、これは一人で入れんと思った 

ドアを開けるとベルが鳴る 

店の看板とかなにもないから不安だったけど、BARはまだやっているらしい 


中に入るとお客さんは一人もいなかった 

でも、一人だけ、その人はいた 


赤く長い髪の 
綺麗なお姉さん 


「こんにちわ」 

「らっしゃーい」 

どうやらお姉さんは俺の存在に気がついていないようで 
これはこれで面白いと俺は自分を明かさなかった 


まあ、なんだかんだで 
今ではお姉さんより身長も高いしなあ 



606:名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 03:49:47.32 ID:x60gR+VC0
三年経ってもお姉さんはお姉さんだった 
綺麗ですっとしていてモデルみたいで 

大人の色気が増したと言えばいいのか 
しかし十八の俺に大人の色気はよくわからん 


「お客さん、初めてだよね?」 

「ですね」 

「なんでこんな見つけづらいとこに」 

「友達に聞いたんですよ。真っ赤な髪のマスターがいるBARがあるって」 

「ああ、これ。ははっ、もういい年なんやけどねー」 

「でもとってもお似合いですよ」 

「あざーす。いや、なんか照れるわー」 

「どうして赤髪なんですか?」 

「これ? これな、むっかあああああしの知り合いに褒められてなー」 

死んでしまった人のことだろうか 

「大切な想い出なんですね」 

「いやそんなんどうでもええねんけどな、今となっては」 

「?」 

「ぷっ」 

「どうしました?」 

「いや、そんでなー」 

「この赤い髪を綺麗ですね、って褒めてくれたガキンチョがおんねん」 

「ガキンチョ」 

「そうそう。そいつな、うちに惚れとるとかいいよったくせにな、くせにやで? 携帯番号ちゃうの教えて帰ってん」 


……うそん 



609:名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 03:51:14.46 ID:aqUOsiXv0
>>606 
変な声出たw 



610:名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 03:51:23.82 ID:h/t4SHwn0
まじかww 

予想外の展開w 



629:名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 03:56:36.46 ID:x60gR+VC0
「連絡ください言うた割に連絡通じへんやん? どないせーってのな」 

「そ、それはそれは」 

冷や汗が沸き立つ 
まじで? それで連絡こなかったの? 

「会ったらほんまどつきまわしたらなあかんなあ」 

迂闊に名乗れなくなった 

「そ、それと赤髪がどういう?」 

「ん? やからさ、あのアホンダラが戻ってきた時、うちのトレードマークがなかったら気づかんかもしれんやん?」 

「そんなこと……」 

ありえて嫌だ 
お姉さんの赤髪とピアスは凄い印象強いから 

「ところでお客さん、なに飲む?」 

「おすすめのカクテルを」 

「いや無理やわー」 

とお姉さんはドン、っと机が揺れるぐらいの勢いでコップを置いた 

「自分みたいなガキンチョにはこれで充分やろ?」 

それはいつか出されたジュースだった 

「……はは」 

「ははっとちゃうわドアホ! いつまで待たせんねんおばはんにする気かおどれぁ!」 

「あ……バレてました?」 

「バレバレや言うねん! 君身長高くなっただけで顔つきほとんど変わってないやんけ可愛いわボケぇ!」

「可愛いなんて、もうそんな年じゃないですよ」 

「そこだけに反応すんなアホ! 首傾げる仕草もなんも変わってないいうねん……」 


唐突にお姉さんは体を背けて顔を隠す 
ああ、お姉さんも変わってないな 



631:名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 03:58:16.39 ID:ny0+/Gqv0
お姉さんやっぱ気付いてたかwww 



642:名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 04:02:58.75 ID:x60gR+VC0
「どんだけうちが待っとったおもてんねん……」 

ふるふると震える肩 
いつもそうだった 
お姉さんは弱味を俺に見せたがらない 

恥ずかしい時も 
哀しい時も 
苦しい時も 

顔を背けてそれを隠す 

椅子を降りてカウンターの中に入っていく 
土台が同じ高さになったため、俺はお姉さんよりも大きくなった 


「ほんま、背高くなったなあ」 

「牛乳飲んでますから」 

「……君ええボケ言うようになったやん」 

「そりゃお姉さんと一緒になるの、夢見てたんで」 

「タバコは?」 

「身長伸びませんから」 

「迷信やろ」 

「プライバシー効果ですよ」 

「プラシーボ効果やろ」 



645:名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 04:03:37.47 ID:ny0+/Gqv0
( ;∀;) イイハナシダナー 



651:名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 04:07:04.09 ID:x60gR+VC0
自分より小さくなったお姉さんをそっと抱きしめる 
自分の腕の中に収まるお姉さんは、とても可愛らしくて愛くるしい人だった 

「大好きですよ」 

「あっそ」 

「つれないですね」 

「知るか、三年もほっとったアホ」 

「どうしたら許してくれます?」 

「そやな」 

「とりあえず、うちより身長低くなりや」 

「はい」 

「うん、ええ位置やな」 


引き寄せて、お姉さんはキスをする 
三年ぶりのキスは相も変わらず、優しくて、この上ない喜びが詰まっていた 


「なあ」 

「はい?」 

「うち、ええ歳やねんけど」 

「結婚とか興味あるんですか?」 

「君とする結婚だけ興味あるな」 

「そうですか。じゃあ、暫くしたらしますか」 

「なんでしばらくやねん」 

「まだ新入社員ですよ、俺。いやまだなってもないのか」 

「就職したん? ここがあんのに」 

「それも悪くないんですけど、やりたいこともありまして」 

「へえ、なんなん?」 

「秘密です」 



662:名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 04:13:28.84 ID:x60gR+VC0
改めて席についてジュースを飲んだ 

「一つ気になってたんやけど」 

「はい」 

「なんで夏にこんかったん?」 

「……そうですね」 

「連絡が来なくてムカついてたんで」 

「君のせいやろそれは!」 

「ですね。でもあの時の俺は本当にそうだったんですよ。恋人ができたのかな、って。だから三年溜めて、まずは社会人になって、もしダメだったら」 

「ダメだったら?」 

「ストーカーにでもなろうと思ってましたよ」 

「どこまで本気やねん」 

「半分。ストーカーは冗談ですけど、仮に彼氏さんがいるなら奪おうとは思ってましたよ」 

「本気やな」 

「そりゃまあ、お姉さんは僕の人生を変えた人ですから」 

「言いすぎ……でもないんかな」 

「うちの人生を変えたんは、君やしな」 

「それは意外ですね」 

「君はあの一週間をどう覚えとる?」 

「妄想のような一週間ですかね」 

「妄想て。雰囲気でんわ。でもうちにしたって、ありえん一週間やった。だってそやろ、家出少年かくまって、いろいろあって、恋して」 

「でもそういうの慣れてると思ってました」 

「よく言われるけどなあ、そういうの。うちかてただの女やしな」 

「……そうですね」 

「そこは同意なんやな」 

「もう十八ですからね。お姉さんが普通にお姉さんに見えますよ」 

「なんやそれ。ってか君、いつまでお姉さん呼ぶん?」 



670:名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 04:19:07.62 ID:x60gR+VC0
「お姉さんって呼ばれるの、好きなんだと思ってましたよ」 

「嫌いちゃうけど、今の君に呼ばれるんは違和感しかないわ」 

「でも」 

「なんやねん」 

「名前で呼ぼうにも名前知りませんし」 

「……ほんまやな、うちも君の名前知らんわ」 

「名前も知らない人を泊めてたんですか、いけませんよ」 

「名前も知らんお姉さんに付いてったらあかんやろ、殺されんで」 

「ほな」 

「はい」 

「○○ ○○です、よろしゅー」 

「○○ ○○○です、よろしくお願いします」 


「ははっ、なんやねんこの茶番」 

「っていうかお姉さん、意外に普通の名前なんですね」 

「君は古風な名前やな。しっくりくるわ」 


そのあともお姉さん、基、○○との会話は続いた 
お客さんが何組か来て、ついいらっしゃいませと言ってしまったりもしたけど 


俺はお姉さんの家に泊まることになった 



679:名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 04:26:06.29 ID:x60gR+VC0
「コーヒーお願いします」 

「飲めるん? ってそや、薄くせなな」 

「そのままでいいですよ。あれ以来濃い目のしか飲んでませんし」 

「なんで修行しとんねん」 

「○○と同じ味を覚えたかったから」 

「……君、照れずにようそんなこと言えるな」 

「鍛えましたから」 

「それ絶対間違っとるわ」 


差し出されたコーヒーに口をつける 
強めの苦味が口の中でふんわりと滲んで、これはこれで嫌いじゃない 

「ほんまや、飲めとる」 

「三年も経てば飲めますよ」 

「敬語はいつやめるん?」 

「唐突ですね。やめませんよ」 

「変な感じやな」 

「そうですか? これで慣れてしまってて」 

「だってもううちら恋人やろ?」 

「ああ、はあ、そう、ですね」 

「なに照れとんねん、やっぱ子供やなあ」 

「いやあの、今のは突然だったので」 


三年前と違って会話はすらすらとできた 
三年も会っていなかったからか、話したいことが山のようにあった 

暫くして、変わらないあの言葉 


ほな、寝よか 



690:名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 04:31:54.32 ID:x60gR+VC0
俺の腕に小さな頭を乗せて 
縮こまるお姉さんは可愛らしい 

優しく撫でると香るあの匂いに 
急速に三年前を思い出す 

「ずっと会いたかってんで」 

「ごめんなさい」 

「もうどこにもいかんよな?」 

「卒業式には帰らなくちゃならないのと、家を借りてるのでそれを解約するのとありますね」 

「うん、ここにいたらええよ」 

「家賃は払いますから」 

「いらんよ、借家ちゃうし」 

「結婚資金にでもしておいてください」 

「お、おう」 

こうして思えばお姉さんは照れ屋だったのだろう 
三年前の俺はそんなこと全くわからなかったけど 


その内にお姉さんはすやすやと寝息を立て始める 
俺の腕の中で安らかに眠る 

こんな日々がこれから一生続くのだろうと考えたら 
俺はなんとも言えない喜びに包まれて 

幸福の中で眠りについた 


それは春が訪れる 
桜が咲く前のこと 



692:名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 04:32:58.43 ID:x60gR+VC0
ってなわけで悪いがこれで終わり 

俺九時間も書いてたのか 
そりゃどうりで頭が痛いわけだ 

読んでくれてありがとう、お前らお疲れな 



700:名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 04:34:26.38 ID:jj29KRDR0
乙!感動した! 

この春から一緒に暮らすの? 



723:名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 04:38:16.51 ID:x60gR+VC0
少しレス返するな 

>>700 
うん、春からってから正確には再来月ぐらいになりそうかな 

就職したばっかでばたばたするし、家の解約とかやることけっこうあるし 
住民票とか、親の説得とかな 



727:名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 04:42:01.51 ID:pRp8LYfI0
>>723 
なるほど、全てはまだこれからってヤツな 

1乙! 
これでやっと寝れるわ! 
死ねっ! 



701:名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 04:34:34.95 ID:pRp8LYfI0
そいやまだ過去の男と子供の伏線が回収されてないからその話もあるわけか? 



723:名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 04:38:16.51 ID:x60gR+VC0
>>701 
過去の男? それは寧ろ片付いたと俺が思いたいぞwww 
子供のあれはな  まだ聞いてない 
でも聞きたくもないし聞けない 
聞くのはデリカシーがなさすぎ 今後聞く必要はあるだろうけど 



702:名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 04:34:39.76 ID:7p1B98oG0
今どこにいるの? 



725:名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 04:40:45.19 ID:x60gR+VC0
>>702 
いえないってwww 
設定にフェイクは入れてるからなwww 



705:名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 04:34:52.20 ID:vriT2wHi0
これで現在まで追いついたかんじ? 



725:名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 04:40:45.19 ID:x60gR+VC0
>>705 
そやね。追いついた感じ 



707:名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 04:35:25.22 ID:pxBUV6qaO
上手く言えないが、その後は幸せなのか? 



725:名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 04:40:45.19 ID:x60gR+VC0
>>707 
もちろん! 
こんないいお姉さん捕まえて幸せじゃないなんて奴、いないだろ? 



708:名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 04:35:28.79 ID:x60gR+VC0
もうお姉さんと再開できた時点で畳む話で 
そっから先は蛇足だからな 

悪いが終わりだ 



709:名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 04:35:36.56 ID:DG3GhvA30
>>1乙 
楽しませてもらったよ 
趣味で字書きでもしてるんか 
まぁなんだ良かった。 
んじゃ寝ますわ 



711:名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 04:36:18.35 ID:prajFozD0
乙 

質問いい? 

お姉さんに秘密でやりたいことってなに?? 



725:名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 04:40:45.19 ID:x60gR+VC0
>>711 
このスレ見ててわかったかもしんないけど 
俺は物書きになりたいんよね 
まあ、まだまだだけどさ 
ほら、お姉さん自営業だし夜だし 
物書きだったらそれなりに時間合わせられるし場所選ばないし 



724:名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 04:39:41.01 ID:NC4u4Q0WP
1おつっ! 
ついこないだの事なのかな。かな。。? 
あぁ、せつなくて幸せな時間をありがとうね。 



732:名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 04:45:19.42 ID:x60gR+VC0
改めてありがと 
こんなスレ伸びるとは思わんかったけどさ 

あ、最期にみんなに伝えておくことがあるんだわ 



736:名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 04:46:22.33 ID:NC4u4Q0WP
ゴクリ。。。 



737:名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 04:46:26.43 ID:pRp8LYfI0
え? 



742:名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 04:48:18.45 ID:pRp8LYfI0
どんだけ寝不足にすれば気がすむんだ 
はよしろ 



744:名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 04:49:10.13 ID:GyfKIZp10
早く寝かせてくれー! 



746:名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 04:49:39.19 ID:x60gR+VC0






釣られたみなさま、本当にお疲れ様でした 

















と書こうと思ったけどやめた 
まあいっか、お前らいいやつだし 


んじゃ、おやすみ 



748:名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 04:50:27.88 ID:GyfKIZp10
>>746 
釣りでも楽しかった! 

文才すごい、もっと読みたい 

おつかれ! 



756:名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 04:52:23.01 ID:4Qhc7Fb20
>>746 
くそぉぉぉぉぉおおおおおおお 
悔しいから死に物狂いでお前を特定して本出版させてやる!!!!! 



750:名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 04:50:42.21 ID:45dXjZOU0
釣りだとしても完成度高杉だから良しとします! 



755: 忍法帖【Lv=11,xxxPT】(1+0:8) :2013/03/20(水) 04:52:20.64 ID:JGSvs57f0
釣られてない 
きっと釣ったことにして有耶無耶にしようという 
>>1の考えなんだ! 
みんなだまされるなよ! 



759:名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 04:55:52.95 ID:0dqWvIpFO
>>755 
俺もそう思いたい 

でも釣りでもいい釣りでも良いよ 
1乙ですノシ 



802:名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 10:03:53.46 ID:F+l4fvD90
すんばらしいお話でした 

>>1乙!!! 



762:名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 05:06:46.43 ID:PGKl3KVW0
ちょっと家出してくる。 

1000: 以下、スコールちゃんねるがお送りします 2012/04/25(土) 00:00:00.00 ID:squall

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この記事へのコメント一覧

    • 1. 雨も滴る良い名無し
    • 2017年05月19日 22:30
    • ID:RHNAwa.E0
    • 懐かしいな
      今は作り話ってわかるけどそうだとしてもいい作品
    • 2. 雨も滴る良い名無し
    • 2017年05月19日 22:38
    • ID:MiUBtSiq0
    • アメリカ人の友達ができた結果の奴だろ
    • 3. 雨も滴る良い名無し
    • 2017年05月19日 23:23
    • ID:EDucDTL30
    • 姫路やな
    • 4. 雨も滴る良い名無し
    • 2017年05月19日 23:24
    • ID:pMx.DwL70
    • 同じく久し振りに読んだ
      相変わらず胸がキュンキュンしたわw
      お姉さんはデビュー当時の相川七瀬で補完した
    • 5. 雨も滴る良い名無し
    • 2017年05月19日 23:31
    • ID:IUE7CThP0
    • 1/20…なげえわ!
    • 6. 雨も滴る良い名無し
    • 2017年05月20日 00:11
    • ID:kI.dhCnG0
    • 初めて読んだ。
      こんなのもっとある?
    • 7. 雨も滴る良い名無し
    • 2017年05月20日 00:12
    • ID:rFJhDJq90
    • 釣りでも何でも情景描写が上手いからOKOK
    • 8. 雨も滴る良い名無し
    • 2017年05月20日 00:21
    • ID:JnDx.zHQ0
    • 物書きになりたいってのだけ本当かも知れんなぁ
      関西人描写が上手くて一気に読めたわ
    • 9. 雨も滴る良い名無し
    • 2017年05月20日 00:30
    • ID:SAIiDxfD0
    • 作品のつもりがただの童貞の妄想で共感するのも素人童貞ばっかで草
    • 10. 雨も滴る良い名無し
    • 2017年05月20日 02:27
    • ID:8qUAiVvt0
    • 高層マンションの最上階と言う言葉だけで一気に現実に引き戻されるな
      しかも閑散とした住宅街の高層マンション…
    • 11. 雨も滴る良い名無し
    • 2017年05月20日 08:42
    • ID:FyDCUZsF0
    • 創作だけど祖父が大和に乗ってた系よりはずっとマシだわ
    • 12. 雨も滴る良い名無し
    • 2017年05月20日 12:19
    • ID:UwAxkMdP0
    • 謎のエセ関西弁。服部か?
    • 13. 雨も滴る良い名無し
    • 2017年05月21日 10:13
    • ID:QsjiaLcP0
    • 懐かしい すごく面白かったわ
    • 14. 雨も滴る良い名無し
    • 2017年05月24日 20:08
    • ID:pk.TSbmw0
    • やっぱ関西弁は知能低く感じるな
      同じ日本扱いなのが恥ずかしい
    • 15. 雨も滴る良い名無し
    • 2017年05月25日 09:26
    • ID:hCKKp4WH0
    • 実はお姉さんだと思ってたらニューハーフで色々仕込まれて1もニューハーフになったていうオチを期待したのにただの童貞が妄想する初体験かよ
    • 16. 雨も滴る良い名無し
    • 2017年05月25日 21:21
    • ID:pVQ1VsFr0
    • 釣りでも面白かったよおおおおお
    • 17. 雨も滴る良い名無し
    • 2017年05月27日 11:35
    • ID:ftmzjzw10
    • 米3 姫路から4駅離れたら相当田舎の話になっちゃう気が

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